いよいよラストスパートに入りました!

大阪弁護士会副会長 嶋 津 裕 介

友新会の先生方のご支援を得て、副会長に当選させていただき、早1年が過ぎました。

あっという間と思う反面、長かったなあとも実感しています。おかげさまで、これまで福田会長率いる執行部としてチームワークよく課題に取り組んでまいりました。

取り組みの仕上げとして、3月7日(火)午後、大阪弁護士会臨時総会の開催を予定しております。総会にお諮りすべく準備している4点について、ご説明いたします。

第一に、理事者の選任における男女共同参画を推進するため、会則に、次のとおりの努力義務規定を新設することをお諮りする予定です。常議員会では、既にご承認をいただきました。
「(会長及び副会長の構成)
第四十五条の二 本会は、会長及び副会長の総数に占める女性の割合が、弁護士である会員の総数に占める女性の割合以上となるように努めなければならない。」

本会会員に占める女性の割合は近年18%台で推移しており、理事者8名でこの割合以上となると2名必要となるところ、今年度を含む直近の10年では、女性副会長が2名だったのが2017年、2020年、2021年、あとは女性理事者1名でした(2014年は石田法子会長1名です)。

組織の意思決定において、ジェンダーの観点からの多様性は必須です。我々の執行部でも、黒田愛副会長がおられることで全然雰囲気が違っています。少なくとも男性ばかりでの意思決定ではないことは、日ごろの正副会長会、副会長会で議論するなかでも実感しています。

努力義務は、女性理事者が安定的に複数名になるための一里塚に過ぎないかもしれませんが、大きな一歩でもあります。

第二に、若手会員の一般会費の減額について総会でお諮りすべく、常議員会でご審議をいただいています。

現在、一般会費月額14,000円について、司法修習終了後2年間は半額の7000円となっているところ、大阪弁護士会各種会費規程の改正により、これを5年間に延ばす、という内容です。総会で承認が得られれば、今年7月1日の施行を予定しています。遡及適用は予定していません。

司法修習を終了して、弁護士登録後間もない間は、経済的基盤が確立しているとはいえず、経済的支援の必要性は高いものと考えています。3年から5年の間に独立・移籍をすることも少なくないでしょう。常議員会では、若手支援の必要性自体に異論はないものの、会費負担の公平性や会財務への負担等を考慮しなければならないというご意見も頂戴しています。

当執行部としましては、若手支援を会務執行方針の中心に掲げており、多くの先生方のご理解をいただくべく準備をしているところです。

第三に、綱紀委員の増員を総会にお諮りすべく、まずは常議員会への上程を準備しています。

現在、外部委員を除く綱紀委員は100人就任いただいているところ、これを20人増員させていただくことにつきお諮りする予定です。

懲戒請求があれば、まずは綱紀委員会で審査されることとなり、調査開始から原則的には6か月以内に議決まで至らなければなりません。ところが、綱紀委員の先生方のご尽力により滞留案件はかつてよりは減ってきているものの、依然として6、7割の案件がこの期間を超過しています。綱紀の段階で滞留してしまうと、懲戒・綱紀制度への信頼が揺らぎかねません。

そこで、綱紀委員を増員して、お一人当たりのご負担を減らしつつ、調査、審査を充実させ、迅速処理につなげていきたい考えです。この点こそ、会派のご理解、ご協力がなければ立ちゆきません。なお、この議案は、懲戒・綱紀委員会を担当している私が主に担当しています。

第四は、えん罪被害者の救済実現のための再審法改正を求める(総会)決議をお諮りすべく、こちらも常議員会への上程を準備しています。再審法改正は日弁連全体としての運動方針でもあります。

えん罪事件は国家による最大の人権侵害であるにもかかわらず、えん罪被害の回復が長期化する主な要因は、再審請求とその審理手続について法が十分な規定を設けていないことにあるとみて、刑訴法「第6編 再審」において、少なくとも「全面証拠開示を原則とする証拠開示制度を新設すること」、「再審開始決定に対する検察官の不服申立てを禁止すること(刑訴法第450条 関係) 」について改正することを求める決議につき、お諮りする準備をしています。

以上につき、友新会の会員の先生方におかれまして、なにとぞご理解、ご支援を賜りますよう、お願い申しあげます。

あと、2点、ご報告です。

一つは、新規登録弁護士研修の履修が法律相談等用名簿、LAC名簿の登録要件となる規程等の改正施行日が、2024年(令和6年)2月1日に決まりました。これまでの累計で12月時点でもまだ1200人超の未履修者がおられます。

この日までに履修が完了されないと、法律相談のみならず、成年後見人、国選弁護人ほか、各種の選任、推薦のための名簿から抹消されることとなります。

主として53期以降の先生方で未履修の先生は、速やかな履修完了をお願いいたします。事務所や委員会、会派でも互いにお声がけをよろしくお願いします。

もう一つ、大阪弁護士会の新しいマスコットキャラクター選定についてです。

応募を募ったところ、779点もの個性あふれるキャラクターの応募がありました。選考委員会委員長は、ご縁あって、漫画家の里中満智子先生になっていただいています。既に、一次選考を終え、20点を選んで、会員の皆様にアンケートを取らせていただきました。それを踏まえ、二次選考を予定しています。

今年度中に、発表させていただきます。どうぞお楽しみに!

3月の任期満了まで駆け抜けます。

どうぞ変わらぬご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申しあげます。

以上