Smart&Power 新たなる調和を

増市  徹 幹事長

増市  徹 幹事長(36期)

本年度4月から1年間、幹事長として友新会のお世話をさせていただくことになりました。

私自身、執行部経験は、平成14年度の藪野執行部で庶務担当副幹事長を務めて以来12年振りとなります。

12年前の友新会員の数は414人でした(平成14年4月10日現在)。本年4月8日現在の会員数は661人ですので、12年間で1.5倍強になりました。また、この12年前の人数は、さらにその18年前、私が弁護士登録をした昭和59年の会員数286人(同年5月17日現在)の1.5倍弱です。18年かけて1.5倍弱に増加した後、次の12年間でさらにその1.5倍強になったということで、この12年間における増加のスピードもまた、その前の18年間に比べて1.5倍に加速しているということになります。

急激な変化は、人数の増加だけではありません。人員構成を見ますと、若手会員の比率がぐんと高まっています。12年前の友新若手会構成員は、ざっと数えて141人、全会員数(414人)の34%でした(ちなみに私の登録時、昭和59年は33%でしたから、そんなに変わっていません)が、現在は303人で、全体の46%になっています。

弁護士を取り巻く環境も激変し、経済的に苦境に陥る弁護士が増えています。弁護士の就業形態自体も、企業内弁護士・任期付公務員の広がりをはじめとして、極めて多様化してきています。私たちの業務のありよう自体も、司法制度改革やIT技術の進展等により、12年前とは大きく変わっています。

平成14年度からの12年間というのは、創立後115年になる友新会の歴史全体からすれば短い期間ではありますが、この間の内外の変化は、「激動」という形容がふさわしい非常に大きなものだったということができます。そして、この激動状態は、今後さらにそのスピードを速めて続いていくものと思われます。

激動期に、専ら従前を踏襲した会運営を続けていけば、早晩時代の流れについていくことができなくなります。勇気を持って改革を断行する力が必要です。他方、断行したことが実は的外れであったとなれば、さらに大きなダメージを受けます。何をどのように断行すべきかを的確に見通す力が必要です。

この二つの力を持つことは、非常にむつかしい。私自身、1年間知恵を絞り、努力を尽くす覚悟ではありますが、私にはこの二つの力は備わっていません。1年間ともに頑張ってくれる5人の副幹事長と力を合わせ、そして何よりも会員の皆さん方の意見を十分に伺い、皆さん方の叡智を結集させることで、何とか道を誤ることを回避できるのではないかと考えています。

皆さん方の叡智を結集するには、一人でも多くの会員の方に少しでも多く友新会の活動に参加していただくことが必要です。

友新会は「親睦」を基調としつつ種々の機能を持つ任意団体であり、弁護士本業とも弁護士会務とも一定の距離を置いたところで自由闊達な活動、意見交換を行える場です。そこに多くの方が集まることで、これまで友新会が築き上げてきたものに加えて新たな調和が生まれ、それが友新会の進むべき道筋を決めてくれれば、と考えています。

そして、皆さんが参加しやすいよう準備を整えることは、私どもの役目。これがまた、言うは易く行うは難しなのですが、精一杯励みたいと思います。

みんなで知恵を絞り、力を尽くすことにより、伝統ある友新会に新たな調和を生み出そう――本年度の標語、「Smart&Power新たなる調和を」の私なりの解釈です。1年間、よろしくお願い致します。

以上