第11回 ご支援、ありがとうございました

平成22年度大阪弁護士会副会長 小寺 史郎

長くも短い1年が過ぎようとしています。小寺さんとともに、多くの場面で友新会の皆さまに支えて頂きました。感謝の気持ちで一杯です。


任期が、残り3週間になった時点で、次年度への引き継ぎも終わりかけ、そろそろ後片付けをしようと思っていたところ、東日本大震災が発生しました。法律相談センター担当副会長が災害復興支援も担当する申し合わせもあり、直後から活動を始めることとなりました。


実は、森本副会長の協力で、大阪弁護士会の災害関係の規則を整備し、直前の3月1日に常議員会の承認を受けたばかりでした。そこから10日後。まさか、早速にその際の規則を始動することになるとは思いませんでした。何かが私たちを動かしたのだと思わざるを得ません。


まずは、会長談話の発表、会員の安否確認、義捐金募集(口座は末尾に記載)をしました。そして、災害復興支援委員会を立ち上げ、日弁連等からの情報収集に努めつつ、近弁連や関東弁連で積み上げてきた震災法律相談QAの改訂作業等の支援や研修をしています。3月28日からは大阪などに避難してきた方々を念頭に置いた無料法律相談を開始させ、NHKニュースなどで報道されました。4月5日からは電話相談を開始し、集団避難などが大阪に来た際には出張相談を行うべく準備しています。また、東北新幹線などの交通が復活した際には、地元会の希望を聞きつつ現地での巡回相談などに取り組んでいかなければならないと思っています。義捐金への協力や法律相談支援など、皆さまのさらなるご協力をお願い致します。


さて、1年間を振り返って、昨年4月からこの3月までの、月ごとの印象深い思い出を書き出してみました。

4月(始動) 4月は、各所への挨拶回りに目が回りましたが、それ以外にも多くのことが始動し始めました。広報担当として緊急会見にも臨みました。

5月(退任慰労会) 近弁連主催で前日弁連会長の宮﨑誠先生の退任慰労会を開催した際に、近弁連の担当として準備と当日の司会をしました。

6月(法教育事業) 9月から本格実施する大阪府下の高校に無料講師派遣計画の中で、パイロット事業として摂津市の薫英女学院高等学校においてマスコミへの公開授業を実施しました。授業の様子は翌日の新聞各紙で紹介されました。

7月(貸金特区問題) 改正貸金業法が6月に完全施行されましたが、大阪府が「貸金特区構想」を発表したため、これへの反対声明を出し、その後市民団体と連携して同特区構想の実現を阻止しました。

8月(高校生模擬裁判) 第4回高校生模擬裁判選手権の関西大会が、当会館2階ホールと大阪地方裁判所裁判員法廷で実施し、審査員として参加しました。

9月(給費制維持活動) 日弁連理事会の際に、日比谷野外音楽堂で給費制存続を求める2000人決起集会と国会周辺パレードに参加しました。

10月(人権擁護大会) 岩手県盛岡市で、第53回日弁連人権擁護大会が開催され、参加しました。

11月(近弁連人権擁護大会) 第26回近弁連人権擁護大会を11月19日(金)に和歌山市の「アバローム紀の国」で開催しましたが、近弁連担当として準備と当日の運営に奔走しました。

12月(北摂地域法律相談所) 総合法律相談センターの千里相談所を12月末に閉鎖し、代わって11月から北摂地域の5か所(池田、吹田2拠点、茨木、高槻)で、巡回法律相談所を開設しました。

1月(近弁連) 近弁連の担当として、会計検討PTにて作成した答申書が理事会で承認され、会費と近弁連大会負担金の統合や、2つの特別基金の改善、近弁連から大阪弁護士会への業務委託料の改正などの提言が承認されました。

2月(成年後見支援信託) 最高裁が本年4月から導入を公表した成年後見制度支援信託制度について、成年後見制度の理念に大きく反するとして、反対の意見書をまとめ、シンポ等の実施を行いました。

3月(過疎地派遣) 司法過疎地にて活躍する人材を育成する一環として、多数の司法修習生を連れて、法テラス阪神、兵庫パブリック、ひまわり基金あわじの各事務所見学に行きました。


最後の3月は、前述のように災害復興支援の活動に翻弄されましたが、この1年は貴重な経験をさせて頂きました。こうした機会を与えて頂いた友新会の皆様に心から御礼を申し上げ、私の退任のご挨拶とさせて頂きます。本当に有難うございました。


(義捐金口座)

三井住友銀行堂島支店 普通預金 166373

口座名義 大阪弁護士会(オオサカベンゴシカイ)


以上