第20回 司法試験予備試験の実施方針案

大阪弁護士会 副会長 藤原 誠

[ニュース]

(司法試験予備試験の実施方針案)

第8回にも予備試験について書きましたが、先日司法試験委員会から、平成23年から実施される司法試験予備試験の実施方針(案)が出され、これについての意見募集が行われました。実施方針(案)の内容はつぎのとおりです。

(1) 実施に当たって一般的に配慮すべき事項として、①法科大学院終了程度の能力を適切に判定することにより、法科大学院を中核とする新たな法曹養成制度の理念を損ねることのないようにする必要がある、②予備試験が、法科大学院に行くことができない人も法曹資格を取得する途を確保するために設けられた趣旨から、それらの人にも、公平に新司法試験の受験資格が与えられるよう配慮する必要がある、③予備試験は、新司法試験を受験する資格を与える試験であることから、新司法試験との関係に留意する必要があるとされています。

(2) 試験は、短答式が毎年5月中旬ころまでに、論文式が毎年7月ころまでに、口述は毎年10月ころまでに実施する予定です。

(3) 試験の日程は、短答式は1日、論文式は2日とし、口述は1日あるいは2日とする予定です。

(4) 試験科目は、短答式が○憲法・行政法、○民法・商法・民事訴訟法、○刑法・刑事訴訟法、○一般教養で、各科目10~15題程度出題されます。論文式は、短答式の科目に法律実務基礎科目が付加されます。この科目は法科大学院における法律実務基礎科目の教育目的や内容を踏まえつつ、民事訴訟実務、刑事訴訟実務及び法曹倫理に関する基礎的素養が身についているかどうかを試す出題となります。出題数は、各科目1題程度です。口述式は民事及び刑事に分けて実施されます。

この意見照会の期限は3月6日までです。どなたでも意見の提出はできますので、ご検討下さい。

[今日この頃]

-引継-

昨年の今頃、我々は山田執行部から会務の引継をしてもらいました。今年は我々が畑執行部に引継を行うことになります。これまで引継会は有馬温泉などで一泊して行っていたようですが、昨年は日曜日に会館で行い、その後は夕食をごちそうになり、新旧執行部の懇親をはかっていただきました。

今年も2月11日に南森町のホテルの会議室を借りて、午前10時から午後4時30分ころまで行いました。引継については、各副会長が担当している委員会や分野ごとに引継事項を一枚の書類にまとめて、これに基づいて説明します。引継書は、委員会の組織や今年度の活動内容をまず記載して、さらに次年度に引継ぐべき事項を記載します。私が作成した引継書は16枚となりました。今年作成してはじめてわかったのですが、この引継書の作成はなかなか時間がかかります。会務の合間に作成することができずに、土曜日に出てきて作成している副会長も多かったです。

昨年の引継会は、現在弁護士会が抱えている問題を全て把握できるので、大変勉強になりました。現在の執行部は、正副会長会などで全ての問題を把握しているので、それほど新鮮ではありませんが、引継ぎを受ける次年度の執行部にとっては格好の情報収集の場と言えます。

なお、担当分野ごとの詳細な引継は副会長同士で個別に行うと同時に、担当委員会に今年度から出席していただくことで、問題点の把握に務めていただくことになります。

ようやく引継ぎの時期が来てほっとすると同時に、残りの任期を精一杯頑張ろうと思っています。ご支援をよろしくお願いします。

最後までご支援ご協力をお願いします。

以上