2017.03.28 UP

講演会&シンポ「何が変わる?人工知能(AI)・ウェアラブル・脳科学が導く10年後の社会」

友新会企画調査委員会副委員長 近藤信久先生(48期)

1.平成28年度企画調査委員会は、3部会に分かれ、部会毎にテーマを決定し講演会、シンポジウム等を行うこととなった。第3部会では、AI(人工知能)を取り上げた。

2.企画調査委員会森岡久晃副委員長、同水谷恭史委員、同上村知裕委員と私が中心となり準備を進めた。

まず、ロボット法学に詳しい弁護士として著名な大阪弁護士会の小林正啓会員に助力をお願いしたところ、快く引き受けてくださった。小林弁護士は、AIとの関係で法律的にどのようなことが問題になり得るか等のレクチャーを我々に実施くださり、また、情報通信研究機構脳情報通信融合センター主任研究員の春野雅彦氏と神戸大学大学院工学研究科教授塚本昌彦氏を紹介くださった。

以上の経過で、小林弁護士、春野先生、塚本先生に、講師とシンポのパネラーを依頼し、講演会&シンポを行うことになった。

3.講演会&シンポは、平成29年3月13日(月)午後6時30分から8時30分まで、「何が変わる?人工知能(AI)・ウェアラブル・脳科学が導く10年後の社会」と題し、弁護士会館1203号室において開催された。なお、春野先生、塚本先生ともにAIにも精通しておられるが、春野先生は脳科学を研究しておられ、塚本先生はウェアラブルを研究しておられるため、上記のとおり、講演会&シンポの内容は、AIに限定せず、脳科学、ウェアラブルを含めたものとした。

内容は、冒頭で国立研究開発法人産業技術総合研究所作成の「AI for your life ~暮らしに広がる人工知能」という題のビデオを放映し、その後、塚本先生から「ウェアラブルの未来」、春野先生から「脳内メカニズムを知ることは、ヒトの本質を理解することのみならず、ヒトの精神疾患や購買行動、投票行動を理解することにも繋がる」、小林弁護士から「AI技術の進展がもたらす光と影(功罪?)」との題でそれぞれ講演いただいた(小林弁護士は、インフルエンザ罹患によりご来場を控えられたため、スカイプによる講演となった)。

パネルディスカッション(パネリスト:塚本先生・春野先生・小林弁護士、コーディネーター:水谷恭史委員)は、「主体的な意思とは何か」をテーマとして、議論がなされた。

講演会&シンポには40名程度の会員に参加いただいた。

4.塚本先生、春野先生には、講演会&シンポ後の懇親会にもご参加いただき、その席上でも、我々に有意義なご意見をくださった。

AIについては、近時、マスコミを広く賑わしている問題であり、今後弁護士業務に及ぼす影響は日増しに大きくなっていくものと予測される。本講演会&シンポにおいて塚本先生、春野先生、小林弁護士から提起された内容については、各弁護士が問題意識として持っていることが重要ではないかと思う。

以上